問題だらけの千葉県の家族葬を見直す

千葉県は、松戸市や船橋市、市川市など首都の通勤圏内にある都市では高度経済成長期の急激な人口増加に伴い地域独自の宗教観や死生観に基づく宗教的慣習の継承が断裂し葬儀の簡略化され、火葬のみを行うゼロ葬も増加しています。農村地域や漁村地域の多い南房総エリアでは、小規模な葬儀は故人に対する遺族の孝心の欠如や故人への冒涜と考える高齢者も少なくなく、現在も通夜から埋葬までの一連の葬儀を取り仕切る葬式組や班と呼ばれる地域の互助組織による規模の大きな葬儀が行われています。その為、平成28年の日本消費者協会の調査によれば、下落し続けている葬儀費用の全国平均195万円に対して県内平均238万円と2割以上高額となっており、一般的に遺族と極限られた親類縁者のみで行われる家族葬の参列者数が一般葬と遜色無い葬儀が多く見られます。

県内独自の宗教的慣習の実施による弊害

家族葬は、遺族と極限られた親類縁者のみで行う事により、経済的負担を軽減すると共に弔問客や参列者の対応に苦慮する事無く、故人との残された僅かな時間を有意義に過ごす事が出来る事が最大のメリットとされています。しかし、千葉県は首都東京に位置しながら互助組織だけで無く、通夜に先立って火葬を行う前火葬や紅白の紐を穴に通した5円玉を配る長寿銭、4本の竹に麻の紐で五色の紙を飾った四本旗、僧侶と遺族がお題目を唱える年寄り講、告別式の焼香前に行われる別れの盃、一升枡の裏に載せた餅を塩で食す己中払い食事中力もちなど地域独自の宗教的風習が現在も数多く継承されており実際に葬儀の際に行われる事も多く、東京都などの大都市に比べ遺族にかかる負担は従来と大きくは変わっていないとされています。

従来の一般葬と葬儀規模が変わらない千葉県の葬儀

家族葬は、遺族と親しい親類縁者に弔問客及び参列者を極端に制限する事で対外的な体裁や葬式仏教のしきたりなどを気にする必要が無く、僧侶の読経や焼香台の無い祭壇など宗教色を排除した無宗教葬も行う事が出来、故人の希望や趣味に合わせた音楽葬やお別れ会、花葬などのプロデュース葬を行う遺族も増加傾向にあり、葬儀自体に制限が無いのも大きなメリットです。千葉県では、遺体を邪鬼や悪霊から守る為に線香の火を夜通し絶やさない夜伽や夜伽見舞いが行われる事や知人の葬儀であれば自主的に弔問及び参列すべきとする従来の常識により葬儀規模が大きくなってしまいます。特に互助組織の残る地域では、参列出来なかった親族縁者や近隣住人との人間関係を非常に気にする為、参列者50人を超える家族葬と言う名の一般葬が行われるケースが多く見られます。